[20]Don Quixote Gala 2017:Basil’s Glory
若者らしさと歓喜が弾ける、快活な作品。
3幕構成のなかで、じわじわと好きなのが第2幕「夢見るバジル」。
やわらかな旋律にあわせた、優雅なコレオに見とれてしまいます。
トレースしてみたのは幕のはじめから、対面に到達するまで。
ストレートラインのステップを思いきり蛇行させ、渦を散らしたような優雅な軌道になっていました。
曲線を楽しみたいので、技の名称のテキストは入れずに、回転方向の矢印だけ載せています。
* ∞ * ∞ * ∞ * ∞ *
2017年4月29日、プリンスアイスワールド横浜公演にて初見。
町田さん作品はいつのまにか悲恋3部作だったりして、悲劇好きで内向的なイメージになっていたので、
そこに来た 笑顔いっぱいで明るいこの作品は、ぱぁっと開けたようなまぶしさがあります。
自作振付のショー作品になってから、
ターンアウトの動作やフリーレッグの使い方のていねいさに見とれることが増えました。
もともと指先まで行き届いた美しさには定評がありましたが、それに加えて
四肢の使い方に芯があるというか、弾性のあるコントロールができているというか。
バレエレッスンの賜物なのでしょうね。
時間制限のある競技と違って、ひとつの動作にたっぷり余韻をつけられるのも、
優美な動きを印象づけている理由の一つかと思います。
このコレオは特にその良さをしっとりと味わえます。