旋回と跳躍と

フィギュアスケートに関してあれこれ思い巡らせたことの記録です。過去に出したものもまとめているため、時系列は歪んでいます。

[20]Don Quixote Gala 2017:Basil’s Glory

 若者らしさと歓喜が弾ける、快活な作品。

3幕構成のなかで、じわじわと好きなのが第2幕「夢見るバジル」。

やわらかな旋律にあわせた、優雅なコレオに見とれてしまいます。

 

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トレースしてみたのは幕のはじめから、対面に到達するまで。

ストレートラインのステップを思いきり蛇行させ、渦を散らしたような優雅な軌道になっていました。

曲線を楽しみたいので、技の名称のテキストは入れずに、回転方向の矢印だけ載せています。

 

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2017年4月29日、プリンスアイスワールド横浜公演にて初見。

町田さん作品はいつのまにか悲恋3部作だったりして、悲劇好きで内向的なイメージになっていたので、

そこに来た 笑顔いっぱいで明るいこの作品は、ぱぁっと開けたようなまぶしさがあります。

 

自作振付のショー作品になってから、

ターンアウトの動作やフリーレッグの使い方のていねいさに見とれることが増えました。

もともと指先まで行き届いた美しさには定評がありましたが、それに加えて

四肢の使い方に芯があるというか、弾性のあるコントロールができているというか。

バレエレッスンの賜物なのでしょうね。

時間制限のある競技と違って、ひとつの動作にたっぷり余韻をつけられるのも、

優美な動きを印象づけている理由の一つかと思います。

このコレオは特にその良さをしっとりと味わえます。